【区切り方のコツ】英語長文はどこで区切るのか:簡単に区切る方法を紹介します!

英語

翻訳で苦労するところ、私の場合、それは長文の訳し方。

キレイな訳文にしなくても良いような場合(例えば自分だけ理解する場合)は、こんなことは気にしなくても構わない。

他者にも理解してもらえる訳文を目指す場合は、そうはいかない。

文章の区切りを見極めて、長文をキレイにまとめる必要がある。とりあえず、勉強したことをまとめてみたいと思います。

長文に出くわしたら どこで区切るか

AIツール「ChatGPT」の関連記事から抜粋した文章を、例文にします。

The ICML says these include questions about who owns the output of such systems (they are trained on public data, which is usually collected without consent and sometimes regurgitate this information verbatim) and whether text and images generated by AI should be “considered novel or mere derivatives of existing work.

ChatGPT and AI language tools banned by AI conference for writing papers – The Verge

4行の英文でも、一旦一文で訳すこともできます。私が一文でチャレンジした訳文は、これ↓。

「ICMLの見解には、システムが出力したデータは誰に属するのか(通常、同意なしで集められた公開データで学習し、時にはこの情報をそのまま使用する)、AIが生成した文章やイメージは”新しいものか、または既存物の単なる派生なのか”という疑問が含まれる。」

うーん、なんとも重たい感じのスッキリしない和訳。。。(やばいなあ。。)

で、どこで切ればキレイな日本語にまとめられるか、翻訳の勉強会で教えてもらった方法で区切ってみました。

第1文の区切り

まずは、区切りとなる長文の中心的な文章を見つける。ここを第1文の区切りとします。

例文の場合は、最初の英文①「The ICML says these include questions about」になります。

「ICMLの見解には~といった疑問点がある、これらの疑問点には~があるとICMLは指摘している」などと表現することができる。

「these include questions about」の「these」は、本文章の前にIMCLが述べた「ChatGPTによるAI言語モデル等の素晴らしい発展と懸念点」を指しています。(この部分は上記の英文にはないので、説明は割愛します)

この1文がICMLが一番強調したい箇所で、「about」以下はその内容説明になります。

第2文の区切り

次に、中心となる文を説明している節を見つける。ここを第2文の区切りとし、ボリュームが大きい場合は、この中でも文章を分けていきます。

「about」以下の疑問点を、英文②「who owns the output of such systems (they are trained on public data, which is usually collected without consent and sometimes regurgitate this information verbatim)」と英文 ③「whether text and images generated by AI should be “considered novel or mere derivatives of existing work」に分けて考えます。

ここで英文②と③に分けたのは、英文①の「questions about」がこの2つの問題点を指して、それぞれを1文で説明する方が分かりやすい和訳になるからです。

英文②の内容

英文②「who owns the output of such systems (they are trained on public data, which is usually collected without consent and sometimes regurgitate this information verbatim)」は、「このようなAIシステム出力したデータというのは、誰に属するものか(所有権は誰になるのか)」を述べています。

英文②のカッコ書き部分は、AIが出力したデータについて補足説明している箇所です。

カッコ書きも一区切りと考えて2文に訳することも可能ですが、原文のままカッコ書きで1文にしても大丈夫だと思います。

ここを1文にするか2文にするかは、好きな方を選んでも問題ないと思います。

[trained on public data」は「一般的に公開されているデータで学習する=誰でもアクセス可能なデータで学習する」といった意味合い。

[verbatim]は「一語一句、逐次的に、文字通り(by英辞郎on the WEB Pro)」の意味があり、「そのままの表現、そのままコピーした」等と言い換えることもできる。

英文③の内容

英文③「whether text and images generated by AI should be “considered novel or mere derivatives of existing work」は、「AIが生成したものを新しいものとして認識すべきか(オリジナルであると認識するか)、または既存の派生物であると認識すべきか(既存物の派生したものに過ぎないとするか)」を述べています。

[novel]は、「斬新な、新しい種類の、新手の、奇抜な、今までにない(by英辞郎on the WEB Pro)」という意味があるが、発明品等の用語として使われる場合は「新規性がある、オリジナリティがある、模倣や人の所有権から盗んだものではない」という意味合いで使われる。

区切った文章をもとに、訳文を組み立てていく

4行の英文を、第1の区切りと第2の区切りに分けて内容を確認しました。

あとは、それをまとめて和訳に落とし込むだけ。

まず第1の区切りは、英文①「ICMLがあげた疑問点は次のとおりである。」とまとめることができます。

第2の区切りでは、英文②と③をそれぞれの問題点をあげました。

これらを踏まえて訳文を作ると、次のようになります。

ICMLによると次のような疑問点があげられる。AIが出力したデータの所有権は誰になるのか(AIシステムは通常誰でもアクセス可能なデータで学習する。時には、同意なしで、情報を一語一句そのままの形で使われる)という点である。さらに、AIが生成した文章や画像はオリジナルであると認識するか、または既存物の派生したものと認識するかといった点である。

すっきりしたー!無理に1文にする必要って、まったくないですね。

まとめ

「文章の中心を見つけて、その後にその説明となる文章をもってくる」といった考え方(論理的思考というそうです)が、まだ全然身についていない。

記事の内容をまとめると、

  • 長文の中心的な文章を見つける(第1文)
  • 中心となる文章(第1文)を説明している節を見つける
  • 説明文章のボリュームが大きい場合は、さらにこの文章の中でも分けていく
  • 区切った文章を和訳(又は英訳)し、文章を組み立てる

となります。これができると、英訳・和訳の両方のスキルが格段にあがるんだろうなあ。

そのまま訳してしまうクセがついてしまって、長い文章になってしまう。日々苦戦しています。

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